

一瞬の夏(沢木耕太郎作)をやっと読み終わりました。
カシヤス内藤、現役最後の試合の顛末を描いた話です。
子どもの頃、ボクシング好きな親父のお伴として、見せられていた頃のボクサーです。
蜂のように舞い、蜂のように刺す、と言われたカシヤスクレイのカシヤスを頂いたボクサーです。
私のイメージとしては、内藤はクレイのように黒人で(米国黒人と日本人とのハーフ)、
ボクシングスタイルも、手をだらっと下げて、相手のパンチをスウェーやステップで軽くかわし、
ジャブやワンツーを的確に入れて、格好良く勝つボクサーでした。
記憶的には、あまり長くはボクサーとして試合に出ていないような・・・・。
世界チャンピョンになるか・・・と期待していましたが、活躍はそれほど無かったように覚えています。
でも、子ども心ながら、格好良くて、クレバーで、何か英雄的に思っていました。
最近、朝日新聞日曜版に3週続けて、カシヤス内藤についての話が掲載されたので、
この本を読んでみようと思いました。
(以前から、この本には興味がありましたが、みっともない負け方を知っていたので、遠慮していました)
読み終わって感じたのは、カシヤス内藤のダメ人間ブリです。
あんなに気持ちが弱くて、ボクシングのようなやるかやられるかの格闘技は、はっきり言って無理!
試合の結果として死んでしまうこともあるスポーツでは、超人的な心の強さが必要でしょう。
相手のことを考えて、最後のパンチをぶち込めないようなボクサーは、いずれ自分がノックダウンさせられる運命だったですね。
周りの者
に、えらいお世話になっても、それほど自分を追い込まない大陸的な無責任さ。上手くいかない原因を周りの者のせいにしがち・・・・。
死んでも勝つんだという強い気持ちを持てない人間的な弱さ・・・。
こんなダメ人間だったんですね、あの格好良いボクサーだった内藤は!
あまりにも、取り組み方や行き方が、いい加減すぎるように感じました。
それに引き替え、沢木耕太郎の献身ぶり!
何が彼をこれまでもカシヤス内藤に情熱を込めさせるのか?
いつもスムーズに進まない内藤の試合・・・・。
そのたびに、身銭を切って、身体を張って、全力でぶつかり、解決していく沢木。
沢木がいなかったら、カシヤス内藤はきっとちっぽけな元ボクサー崩れ・・・・。
それに今も、内藤は沢木とカメラマン内藤の援助を受けて、念願だったジムを開き、
末期癌の身体でオーナーを務めている・・・。(朝日新聞よりの情報)
どんだけ、沢木にお世話になったら気が済むのか?
いい大人があきれてしまう。
結局自立していないカシヤス内藤は、この程度の人間だったんでしょうね。
希望だけで夢を語り、楽天的な思考の人間は、やはりいるだと言うことを再認識。
読み終わって、カシヤス内藤の人間的ダメさだけが残りました。
リュウ・サイトも登場して、懐かしかったです。
ボクシング界のいかがわしさも少し分かりました。
「スポーツ界」はやはり「金」が肝心!
プロなら尚更・・・・。
さようなら、カシヤス内藤!

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