ぎっくり腰110番マーク

ぎっくり腰110番マーク
 気活グループ

2009年11月6日金曜日

照柿(高村薫・著)を読んで

☆警視庁の刑事とその幼なじみの話。
幼なじみがチョットというか、非常に理解不能な男でした。
読み進めていくと、彼の日常に精神的な病を感じる・・・。
異常なまでの東京の暑い夏と大阪の暑さの中でと、彼の
職場の熱で、いつも場面は暑い、熱い。
この全編を貫く「熱さ」が男二人の理解に苦しむ異常行動。
きっかけは、熱さと過労と睡眠不足・・・・。
現代の労働問題にも通じるところもあり・・・。
高村薫の小説は、登場人物の細かい描写が面白い。
最終的に幼なじみの男は小さい時からやや精神病を病んでいるような
病者が現れる。
そこで読んでいた俺は、一安心した。(やっぱ、精神的な病が
なせる技なんだ・・・と)
男二人が自分を殺しながら今の職場に真面目すぎるくらいに取り組み、
それが病的であり、報われることが少ない。
「爆発」を予感される内容。
自分で自分が墜ちていく姿を描きながら、そこに快感を感じながら・・・。
終わりの方に、野田達夫の芸術家的な生活の一面が描かれていて、
親の血はやはり受け継がれると言うことが今更強調されていた。
俺が思うに、彼は脳微細損傷を抱えながら、自分を客観視することが出来ず、
いつも「俺は何何だぁ~」と思いながら生きてきたのでは?
あんな動機で、人を殺してしまう場合も案外多いのでは?
読み終わって、人間の難しさを感じた。
題名の「照柿(てりがき)」は、達夫の芸術好きから来る
あまり知られていない「色」の名前。

0 件のコメント: