「シューカツ」とは「就職活動」の略語とは知っていましたが、これほどまで今の大学生が一生懸命とは思いませんでした。
3年生から就職活動を開始して、4年生では就職先が決まっていて、卒業を目指すだけという生活ローテは何か早いような気もします。(経験からです。就職のための大学?っていう一面を強く感じられてしまいました。)
私の場合は特殊な大学出身なので、そこを卒業すればほとんどある職種に就くという(卒業年度夏に試験あり)レールがあり、ごく当たり前のようにその仕事に就きました。どんな職種に就きたいとかは全くありませんというか、入学する目的がその職種に就職を意味しているからです。
大学生達が、自分の就職活動を充実するためにグループを作り、そこで助け合って・・・・、という物語ですが、今の真面目な大学生の一面を描いていると思いました。(真面目の基準はそれぞれ異なるでしょうが・・・)熱い助け合いあり、悩みを相談し合い、飲み合い、恋話もあり、まあ青春物語の一種なんでしょう。(大学生でもこんな友情物語が本当にあるのかどうかは疑問です)
作者の理想的な若者群像を描いているんでしょうね。
新卒というゴールデンチケットを手に入れるために、自分達の経験したことがないくらいに追い込み、社会に飛び出していこうとする若々しさ、瑞々しさが微笑ましく描かれていました。「とにかく、若いっていいなぁ~。」っていうのが一番の感想。就職と言うことで社会に出る不安に満ちた若者達を応援する意味でも作者の意図が感じられました。なかなか面白い青春小説でした。みんな悩んで大きくなった、なんて言葉も思い出しました。今は急に不況風がアメリカから吹き始め、いきなり以前の就職難に逆戻りになりつつありますが、シュウカツを行う学生さん達は、みんな焦っているんでしょうね。何かその時代の動きにあまりにも影響を受けるので、可哀想・・・・。(自分を責めるなよと言いたいです)
この小説の最後は何か尻切れトンボのような終わり方でちょっと残念。それまでは、細かく描かれていたのに何か物足りないような終わり方でした。そこがまた良いんだという方もいるでしょうがね・・・・。
石田衣良らしい青春ドラマでした。
題名も面白いしね!
高校生も大学生も「シューカツ」を上手く乗り切って欲しい!

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